早速ですが3択クイズです。
相手に対して怒りが込み上げてきたとき、どういった行動を取ればいいでしょう?
①頭の中で相手の悪口を言い、精神を落ち着かせる。
②深呼吸して肩の力を抜く。
③拳を握り気持ちを落ち着かせる。
さあ、答えはどれだと思いますか?
正解は、②の深呼吸して肩の力を抜く。でした!
なぜ②なのか?解説していきます!
怒りが込み上げてくると、人は本能的に身を守ろうとして、交感神経が活発になります。すると、心拍数が上がり、全身の筋肉が硬直し、緊張感がどんどん高まります。このような本能でしてしまう行動を落ち着かせるには、深呼吸が効果的なんです。深呼吸でリラックスした状態を意図的に作るこで、交感神経の働きを低下させ、副交感神経が優位に働くようにコントロールします。そして、硬直した体の力を抜き、全身を脱力状態にすることで怒りが鎮まっていくようになります。
•交感神経とは…交感神経は、自律神経の中で興奮の刺激を全身の様々な器官に伝える神経です。交感神経が活性化すると身体活動は高まる方向へと変化し、具体的には心拍数の増加、血管収縮や汗の分泌などが生じる一方で、腸の運動や粘液分泌は抑制されます。急な強いストレスを感じた時には、心臓や血管には交感神経の作用が強く表れるのに対して、腸では交感神経に拮抗する働きを持つ副交感神経の作用により、腸の運動が活性化し、便意や腹痛などが起きたりします。交感神経は活動型の神経であることから、睡眠中は働かないように思われますが、レム睡眠中は交感神経活動が活発であり、心拍数や血圧も上昇します。
•副交感神経とは…副交感神経は人間が意識して動かすことの出来ない臓器や呼吸、ホルモン分泌などの機能を抑制しています。リラックスしているときに副交感神経は働き、心臓の血圧や心拍数などを下げ、筋肉が緩んで、内臓の動きは活発になるなど、安静にしている状態の時に働きます。
•理想の深呼吸のやり方
①息を吐き切った状態にして、鼻からいっぱいに息を吸い込みます。いつも短い呼吸をしている人はすぐに吐きたくなってしまいますが、そこを我慢して、息を吸うことだけに意識を集中させます。
②背筋を伸ばして立った状態か、座って背筋を伸ばした状態を維持し、もう少し息を吸ってみましょう。
③吸うときの倍くらいの時間をかけるイメージで、口から息をフーッと吐いていきます。このサイクルを何度か繰り返してみましょう。
•最後に
心身を健やかに保つには、交感神経と副交感神経がバランスよく働いた状態であることが不可欠です。しかし、自律神経は自分の意思に関わらず働く神経であり、原則的に意識ではコントロールしにくいものになります。
そこで、注目したいのが「呼吸」になります。「呼吸」は自分の意思で自律神経のバランスを調整できる貴重な方法です。イライラや不快感があるとき、ストレスを感じているときは、緊張状態で浅い呼吸になりやすくなります。そのままの状態では交感神経の優位な状態が続いてしまいますが、こういった状態の時に意識的に深呼吸をすることで、副交感神経の働きが高まり、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスを取ることができます。
自律神経は、身体機能を調節する働きをもつ神経で、慢性的なストレスがかかると、自律神経の中の副交感神経が優位な状況が続きます。そうすると、頭痛、胃の不快感、食欲不信、不眠などの不調が生じやすくなります。そこで、呼吸に着目して深呼吸を取り入れることで、副交感神経を活性化させ自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスを取ることが非常に大事になるということになります。
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